医療事務 2024.07.30

医療クラーク(医師事務作業補助者)とは?医療事務との違いを解説

医療クラーク(医師事務作業補助者)とは?医療事務との違いを解説

医療分野の求人で目にする機会が増えている「医療クラーク」。この職種に興味をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、医療クラークの役割を詳しく解説します。具体的な業務内容から必要とされる資格、さらには医療事務との違いまで、幅広くご紹介します。医療現場での新たなキャリアを検討されている方々は参考にしてみてください。

医療クラーク(医師事務作業補助者)とは

医療クラークとは、病院やクリニックで医師による診察・診断をサポートする役割を担います。主に書類作成や事務手続きを担当し、医療従事者の業務を円滑に進める手助けをしています。

この仕事は、医療サービスの質を向上させる上で欠かせません。医療クラークが事務作業を引き受けることで、医師や看護師は患者の診療に集中できるようになります。結果として、医療全体の効率と効果が高まるのです。

仕事内容

医療クラークの業務は多岐にわたり、主な業務内容は以下の3つに大別されます。それぞれの役割について詳しく見ていきましょう。

診療業務のサポート

医師の指示に基づき、診断書や処方箋の作成を行います。また、各種検査や入院、手術の予約受付を担当し、患者や家族への説明も行います。これらの業務を通じて、診療の流れをスムーズにし、医師が診察に集中できる環境を整えます。
さらに、医療用語や保険制度の知識を活かし、正確かつ迅速な業務遂行に努めます。患者と医療従事者の橋渡し役として、コミュニケーション能力も重要です。

カルテなどの代行入力

電子カルテシステムの普及により、診察内容の入力補助が重要な業務となっています。医師の診察に同席し、診療内容を正確に記録します。医学用語や略語を理解し、的確に入力する能力が求められます。
また、過去の診療履歴や検査結果なども適切に管理し、必要に応じて医師に提供します。

医療サービス全般

患者の受付から帰宅までの一連の流れをサポートします。具体的には、問診表の記載案内、診察室への誘導、会計手続きの補助などを行います。
また、カルテの管理や保管、他の医療機関との連絡調整、会議資料や議事録の作成なども医療クラークの担当です。これらの業務を通じて、病院全体の円滑な運営を支えています。
患者サービスの向上や業務の効率化にも積極的に取り組み、医療機関全体の質の向上に貢献しています。

医療クラークになるのに資格は必要?

医療クラークの仕事に就くのに、必須な資格はありません。しかし、医療の基礎知識や事務作業のスキル、パソコンの操作能力があれば、仕事を始めやすいでしょう。これらの能力があると、仕事の効率も上がり、職場での評価も高くなります。

業界では、いくつかの民間資格が知られています。医療事務検定試験、医療秘書技能検定試験、医事コンピュータ技能検定資格試験などがその例です。これらの資格を持っていると、知識やスキルの証明になるため、就職や転職の際に有利になることが多いでしょう。
そのため、医療クラークを目指す人や、すでにこの仕事についている人は、これらの資格取得に挑戦することをお勧めします。自己研鑽の良い機会にもなりますし、キャリアアップにもつながります。

外来クラーク・病棟クラークとは

外来クラーク・病棟クラークとは

医療クラークは主に外来クラークと病棟クラークの2種類に分かれます。それぞれが異なる役割を持ち、医療現場の効率化に貢献しています。

外来クラークとは

外来クラークは、病院やクリニックの外来部門で働く医療クラークです。主な業務は、受診者の受付から始まり、問診表の記入案内、診察室への誘導、診療記録の入力、検査の案内、次回予約の管理など多岐にわたります。また、診断書や処方箋の作成といった診療補助も行います。
外来クラークは患者と医師を繋ぐ重要な役割を担い、診療の流れを円滑にする要となっています。そのため、患者や医療スタッフとのコミュニケーション能力や正確な事務処理能力が求められます。これらのスキルを駆使し、患者が安心して診療を受けられる環境づくりに貢献しています。

病棟クラークとは

病棟クラークは、病院の入院部門で働く専門的な医療クラークです。具体的な仕事内容は、患者の入院・退院手続き、データ管理、紹介状の作成、書類管理、他科との連絡調整、会計手続きなど多岐にわたります。
この役割には、正確な事務処理能力と高いコミュニケーション能力が求められます。医師や看護師など様々な医療従事者と連携し、病棟全体の円滑な運営を支えています。病棟クラークのサポートにより、医療スタッフは本来の医療業務に集中でき、結果として患者へのケアの質が向上します。

医療クラークと医療事務の違い

医療クラークと医療事務の違い

医療クラークと医療事務の主な違いは、担当する業務内容にあります。

医療事務の中心的な仕事はレセプト業務です。これは患者の診療費を保険者に請求する手続きで、診療報酬の点数計算や請求書作成が含まれます。医療機関の収入に直結する重要な役割です。
一方、医療クラークは診療現場での医師サポートが主な仕事です。ナースステーションなどで、診療関連の書類の作成や診察の補助、患者対応などを行います。

このように、両者は異なる側面から医療機関の運営を支えています。

おわりに

医療クラークは、医師や看護師の事務的業務を担当し、医療サービスの質向上に貢献しています。外来クラークと病棟クラークに分かれ、それぞれ外来患者と入院患者の手続きを受け持ちます。
特定の資格は必要ありませんが、事務スキル、医療知識、パソコン操作能力が求められます。医療クラークの存在により、医療現場の効率が上がり、患者や医療従事者にとって重要なサポート役となっています。

人々の健康を間接的に支える重要な役割を果たすため、やりがいを感じられる仕事です。医療に興味があり、人を支援することが好きな方に適した職業といえるでしょう。

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