医療事務 2024.04.26

クリニックと病院の医療事務 職場ごとの仕事内容の違いを解説

クリニックと病院の医療事務 職場ごとの仕事内容の違いを解説

医療事務という職種は、クリニックと病院とでそれぞれ異なる業務を行いますし、身につくスキルも異なります。
各職場の特徴については、この記事で詳しく解説します。

クリニックと病院の違いとは

医療法に基づいて、医療機関はクリニックと病院に区分されています。

クリニック

クリニックは、患者を入院させることができるベッド数が19床以下の医療施設を指します。
規模が小さく、主に軽度な症状の治療を行っています。クリニックは医院や診療所とも呼ばれますが、「病院」という名称を使用することはできません。

病院

一方、病院は、20床以上の入院ベッドを備える医療機関であり、クリニックに比べて施設規模が大きく、従業員数も多いことが一般的です。
また、重篤な患者の治療や救急搬送の受け入れなども対応しています。

クリニックと病院での仕事の違い

クリニックと病院での仕事の違い

クリニックと病院では、医療事務の職務範囲に差があります。
それぞれの業務内容は次のようになります。

クリニックの仕事内容

クリニックの医療事務は、受付や会計の業務に加え、レセプト作成、カルテの管理、医師の補助など、多岐にわたる仕事を少数のスタッフでこなします。

そのため、多様な業務に対応できるオールラウンドな能力が求められます。

病院の仕事内容

病院では、医療事務員が多く在籍し、それぞれが特定の業務に専門化されることが一般的です。

クリニックと比べ、一日に診察する患者数が多いため、専門分野でのスキルを磨くことが可能です。さらに、病院では入院に関するレセプト業務もあるため、無床クリニックとは異なる業務範囲があります。

クリニックと病院のそれぞれの特性

クリニックと病院のそれぞれの特性

クリニックと病院にはそれぞれ異なる特徴があります。
これらを十分に理解したうえで、自分にはどちらの職場が適しているかを検討すると良いでしょう。

クリニックの特徴

  • クリニックの医療事務は特定の診療科に焦点を当てることが多く、その分野の知識や技術を習得しやすい。
  • 小規模なチームでの勤務となるため、医師や看護師、事務スタッフとの密な連携が可能。
  • クリニックは病院に比べて数が多いため、就職先の選択肢が豊富。
  • 診療時間が午前と午後に分けられていることが多く、「中抜け」という長い休憩時間を取ることが一般的。
  • パートタイムの雇用形態が多く、柔軟な働き方がしやすい。
  • 多くの場合、直属の上司が院長であり、間に別の管理職を挟まない構造となっている。

病院の特徴

  • 複数の診療科を扱うため、様々な診療科の知識やスキルを習得する機会がある。
  • 外来レセプトだけでなく、入院レセプトの業務も担当する場合がある。
  • 医療事務スタッフの数はクリニックに比べて多い傾向がある。
  • 長い昼休憩制度は基本的に設けられていない。
  • クリニックと比較して、事業所の数は少なめである。
  • 雇用形態はフルタイムが一般的である。
  • 事業所によっては、マニュアルが整備されていたり、研修体制が充実していたりする。
  • 直接の上司は医事課長や事務長であることが多い。

おわりに

クリニックと病院での医療事務の業務の違い、そしてそれぞれの職場で働く際の利点と欠点を解説しました。

それぞれで獲得できる経験やスキルは異なるため、自身がどのタイプの職場で活躍したいか、そして将来のキャリアプランを踏まえて、転職の際には慎重に選択することが重要です。

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